初めてのピアノ発表会、緊張する娘を襲ったハプニングとは

 4歳の娘がピアノを始めて丸1年が経過する頃、先生からピアノ発表会の案内をもらいました。ただ曲を聞いてもらうだけではなく、指導者からのアドバイス付き公開ステージとのこと。  せっかくの機会なので、初挑戦してみることにしました。ところが当日、思わぬハプニングが起こったのでした。

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4歳から習い始めたピアノ

出典:iStock.com :Hakase_

 娘は幼い頃から音楽が好きだったので、ピアノを習わせたら夢中になってくれるかもしれないと私は思っていました。そこでなんとか椅子に座っていられるようになった4歳から、ピアノ教室へ通わせることにしました。  最初のうちはピアノを弾くことよりも、先生のおうちに興味津々です。レッスン時間は30分ですが、椅子に座らずウロウロするばかりで集中力が持続しませんでした。これからどうなることか…と頭を悩ませているうちに丸1年があっという間に経過。まだ集中力が持たないこともありますが、以前より集中してピアノを弾くことができるようになりました。絶対音感が身につくほど上達して驚きました。  ピアノを習い始めて1年が経過する頃、先生からピアノ発表会の案内をもらいました。演奏を披露するだけでなく、指導者からアドバイスをもらえるイベントもあって、レベルアップにもつながりそうです。娘はまだ人前でピアノを弾いたことがなかったので、いい機会だと思い参加してみることにしました。

ついに発表会当日に

 さてピアノ発表会の当日となりました。初めて見る大きなコンサートホールに娘は目をぱちくり。こんな大舞台で弾くとは思っていなかったのでしょう。「ここで弾くの?」と弱気になり、ついさっきまで元気にはしゃいでいたのに、私の腰に両手を回し「弾きたくない」と言い出す始末です。  「今まで頑張って練習してきたんだから!」と娘を鼓舞(こぶ)しましたが、動こうとしません。あの手この手でなだめすかし、先生にも励ましてもらい、なんとか出番待ちをする舞台袖に送り出すことができました。

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 とうとう娘の出番がやってきました。名前を呼ばれ、娘がステージへと歩いて行きます。私は舞台袖から固唾(かたず)を飲んで見守るしかありません。きちんと弾けるかな。自分のことのようにドキドキして緊張が止まりません。  と、その時です。段差などないステージで、すってんころりん。娘はド派手に転んでしまったのです。  パンツも丸見え。緊張のあまり足をつまずかせてしまったようです。今にも泣きそうな顔をしている娘を見て、観客席もザワザワしています。私はそんな状況を見て急いでステージへ向かおうとしましたが、スタッフの方が娘を助け起こし、ピアノの前に連れて行ってくれました。  幸いケガはなさそうですが、娘のモチベーションはだだ下がりです。「転んで痛い、恥ずかしい」という感情が入り混じるのでしょう、目を真っ赤にし、涙があふれて頬を伝っていました。  もうピアノを弾くどころではなくなった。そう諦めかけていたのですが、なんと娘はきちんと気持ちを切り替え、椅子に座ったのです。泣きながらも一生懸命にピアノを弾く姿に感動し、気付けば私も一緒に涙を流していました。  こんな状況だったにもかかわらず、娘は一度も間違えずに弾くことができました。演奏が終わり、観客から拍手喝采を浴びる、娘の姿が誇らしかったです。「お母さん! 私がんばったよ。また弾きたい!」と言う娘をギュッと抱きしめ、しばらく涙が止まりませんでした。子どもの底知れぬパワーを思い知らされた一日になりました。 (ファンファンファン福岡一般ライター)

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