小学生から朝活!朝勉強をするとどんないいことがある?

6歳・8歳の息子を持つママライター、永野栄里子です。

宿題や自主学習など、小学生に日々どのタイミングで勉強をさせるかは、保護者の悩みの1つです。迷ったら、朝時間を確保するのも1つの方法です。

今回は、小学生が朝勉強をするメリットを解説します。デメリットやどのような学習をしたらよいかも把握し、登校前の時間を有効に活用しましょう。

目次

小学生が朝勉強をするメリット

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小学生が朝勉強をするメリットは、豊富にあります。まずは、朝勉強がもたらすさまざまなメリットを見てみましょう。

決まった時間に勉強する習慣ができる

朝に限らず決まった時間に毎日勉強すると、習慣が身につきます。帰宅後に宿題や自主学習に取り組む家庭も少なくありませんが、学童に行っていて帰りが遅い、友だちとの遊びの約束が入る、習い事があり決まった時間を確保しにくいということもあるでしょう。登校時間は毎日決まっているので、朝勉強は学習習慣の定着に役立ちます。

集中力がアップする

夜、良質な睡眠が取れていれば朝は頭がシャキッとして、集中して物事に取り組みやすくなります。朝はアドレナリンやドーパミンなどの脳内物質の分泌も多いので、集中力が高まった状態で勉強して、さまざまな知識を吸収できます。

新しい情報を取り入れやすい

睡眠中は、脳内で記憶の整理や定着が行われているので、朝起きたあとは脳がクリアな状態になっています。このタイミングで勉強すれば、新しい情報が頭のなかにどんどん入ってくるのも、メリットの1つです。

勉強へのやる気が出やすい

脳内物質の分泌は、やる気も促進します。小学校で授業を受けて帰宅したとき、子どもは少なからず疲労感を覚えていますが、朝はやる気がみなぎった状態で、勉強にも意欲的に取り組めるでしょう。

静かな環境で勉強できる

話し声や生活音、外部の音など、日中は雑音が多く、環境的に勉強に集中しにくい場合もあります。しかし、登校前の朝早い時間は日中と比べて雑音が少ないので、静かな環境で落ち着いて勉強できます。

早寝早起きの習慣もつく

登校前の限られた時間のなかで勉強時間を確保しようと思った場合、早起きは必須です。早く起きればそのぶん早い時間に眠気も訪れるので、早寝早起きの習慣がつきます。睡眠の質には長さだけでなく時間帯も大きく関係します。早寝早起きで質のよい睡眠を取り、朝勉強で頭がさえた状態で小学校に行けば、授業にも集中して学習能力アップも期待できるでしょう。

朝の勉強はメリットがたくさん! 朝勉強の効果と習慣化させるコツをご紹介(https://www.889100.com/column/column166.html
「朝学習」のススメ!朝は勉強のゴールデンタイム(https://allabout.co.jp/gm/gc/405314/#goog_rewarded

小学生が朝勉強をするデメリットはある?

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小学生が朝勉強をするメリットはたくさんありますが、やり方によってはデメリットになってしまうかもしれません。朝勉強を実施する前には、どのようなデメリットがあるのかも知っておく必要があります。

早寝ができないと寝不足になる

睡眠時間をしっかり確保すれば、朝勉強は多くのメリットをもたらします。しかし、早寝ができない環境で朝勉強を行うと、寝不足になってしまうため注意が必要です。

小学生の理想的な睡眠時間は9~11時間といわれています。9時間の睡眠時間を確保するには起床時間から逆算し、たとえば6時に起きるなら20時半頃には布団に入り、21時には完全に寝ていなければなりません。睡眠時間をもっと確保したい、もっと早い時間に起きたい場合は、さらに早い時間の就寝が求められます。

生活リズム的に早寝の習慣をつけにくい場合は、子どもが寝不足でイライラしたり、授業に集中できなくなったりします。帰宅後に昼寝をして夜更かしになるなど、生活リズムの乱れにつながる可能性もあります。

リズムが乱れるとストレスが溜まる

朝勉強の習慣化はよいことだといえますが、リズムが崩れてしまったときに、子どもも保護者もストレスを感じるかもしれません。また、遅くまで用事があって早起きが難しい、本当は疲れていてもう少し寝たいというときにも、「朝勉強を優先しなければ」という思いが強いと、よい習慣のはずが「強制」感が強くなり、ストレスになってしまいます。

習い事や保護者の都合によっては習慣化しにくい

習い事が終わる時間や保護者の帰宅時間が遅い日がある家庭は、習慣化が難しいかもしれません。前述の通り、無理に朝勉強を習慣化しようと思うと、睡眠不足やストレスの原因になります。日々の就寝時間に大きな開きがあると、毎日続けることができなくなってしまいます。「できる日にやろう」というスタンスで続けられる場合は朝勉強を取り入れてもよいですが、習慣化していないと「今日はいいかな」という日が増え、結局続かないというケースも多いです。

朝学習のメリット・デメリットは?夜学習との比較から3つのコツまで(https://www.happy-clover-ojuken.jp/blog/sonota/4672/

小学生が朝勉強をするなら何を学ぶべき?

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小学生が朝勉強を行う前には、具体的に何をするのかも考えましょう。限られた時間を有効活用できるおすすめの勉強内容を紹介します。

おすすめの勉強内容

朝勉強におすすめの内容は、以下の通りです。

・計算問題
・漢字練習
・前日の復習
・読書

朝は脳がすっきりと冴えているので、計算や漢字の問題をスラスラ解きやすいです。記憶は睡眠中に定着するので、暗記系は前日の復習程度に行うとよいでしょう。また、情報を取り入れやすい状態なので、読書で新たな知識や表現を学ぶのも効果的です。

小学校の宿題を朝やるのはOK?

朝勉強は学習面によい効果をもたらしますが、「帰宅後はまったく勉強しないで、宿題も含めてすべての学習をあさやろう」というのは、あまりおすすめできません。もし寝坊や腹痛などのトラブルがあった場合、宿題が終わらないまま登校しなければいけなくなるからです。

小学生の宿題は、その日のうちに終わらせましょう。朝勉強はプラスαの自主学習の時間に充てるものとし、10~20分程度の短時間で集中してできる内容を実践するのがベストです。

小学生が朝勉強を習慣化するための工夫

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毎朝10~20分ほどの勉強なら「いまより少し早く起きるだけ」と考える人もいるかもしれませんが、小学生が朝勉強を習慣化させるのは簡単なことではありません。充実した朝の時間を過ごすためには、どのような工夫をしたらよいのでしょうか。

8時間以上睡眠時間が確保できるよう逆算する

せっかく早起きしても、睡眠が不足していると勉強に集中できませんし、そのまま登校時間までボーッとしてしまえば「無駄に早く起きただけ」になってしまいます。起床時間から逆算し、睡眠時間は最低でも8時間以上確保します。しかし、毎日8時間睡眠では子どもには足りない可能性もあります。できれば9時間以上は寝られるような時間に布団に入りましょう。

課題は決まった時間で終わる分だけ

朝勉強は短時間に集中して行うものなので、取り組む内容を事前に決めておくことも大切です。しかし、やることが多すぎると「終わらなかった」と、子どもの失敗体験につながってしまう可能性もあるので、プリント1枚、漢字と計算10問ずつなど、限られた時間で終わる分だけの課題を準備しましょう。「ちょっと少ないかな」と思う量でも、丸つけや間違えた部分の復習をしていると、案外ちょうどよいことが多いです。

シールやハンコでやる気をアップ

子どものモチベーションがなかなか上がらない場合は、朝勉強専用のカレンダーやスケジュール帳、紙などを用意して、シールを貼ったりハンコを押したりしてあげるのもよいでしょう。成果が目に見えることで、子どもも「明日もハンコがもらえるようにがんばって早起きするぞ」「お気に入りのシールでノートが埋まるのが楽しい」と、意欲的に取り組めるようになります。

具体的なご褒美を提示する

朝勉強を定着させたいという強い思いがある保護者は、「子どもが毎日早起きや勉強をしている」というがんばりに対して、ご褒美を提示するのも1つの方法です。「シールが○枚貯まったら、お小遣い○○円」「1週間毎日朝勉強ができたら、ゲームセンターで好きなゲームをしてもよい」など、達成しやすい目標とちょっとしたご褒美があれば、子どものやる気はさらにアップします。

「100枚で1,000円」「半年達成したらゲームを買ってあげる」のようなやや遠い目標だと、途中で諦めてしまうかもしれません。目標は短期間で達成できるもの、ご褒美もそれに見合った「ちょっとしたもの」のほうが、継続につながりやすいです。

取り組みに対する「褒め」も忘れずに

朝勉強が習慣化すると、保護者も子どもも「当たり前のこと」と認識してしまいがちですが、自主学習のために早起きして毎日がんばっていることを褒めることも重要です。「予定通り進められている」「コツコツ続けたことが身になっている」など、具体的に褒めると、子どものモチベーションがアップし、自信にもなります。「勉強するのは当然」と捉えず、日々の努力を見て、認めることも忘れないようにしましょう。

保護者の負担が大きくなりすぎないようにする

子どもが朝勉強をするためには、保護者も一緒に早起きをする必要があります。また、毎朝どのような学習に取り組むか、やる気をアップさせるためにどうしたらよいかなど、考えることも多いです。

保護者の負担が大きいと、朝勉強は続きません。自作のプリントを提供したり、細かな計画を立ててあげたりするのもよいでしょうが、大切なのは「毎日続けて習慣化すること」です。市販のプリントや通信教材のほか、無料でダウンロードできる漢字や計算のプリントなどを活用すると、負担を軽減できます。

また、朝勉強のためにいまより早く起きるのは難しいという場合は、朝ご飯を準備する時間や、大人が身支度を整える時間を学習時間に充てるのもおすすめです。

小学生からはじめる朝勉強の習慣!!3か月継続する方法とおすすめ教科(https://mezatopu.com/asabenkyou/

朝の勉強は小学生にもおすすめ!親子で無理なく始めよう

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小学生が朝勉強をすると、さまざまなメリットが得られます。集中して多くの情報を吸収できる朝の時間はプラスαの学習に充て、宿題は前日に済ませることも大切です。読書や計算・漢字練習など、子どもが短時間で取り組める内容を考え、親子で無理なく習慣化しましょう。

※この記事内容は公開日時点での情報です。

著者情報

大学・大学院にて日本語学を専攻し、修了後は日本語学校に非常勤講師として勤務。2018年よりウェブライターに転身し、さまざまなメディアで記事を手がける。2人の子を持つ「ママライター」として、日々育児に仕事に奮闘中。

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