長女が小学校1年生の時、同級生3人が下校途中にわが家に寄り、何かと要求してくるようになりました。それから毎日ウチに寄り道するようになった彼女達に翻弄される日々が続き、衝撃的な一言を言われたのです…。
お茶の要求

残暑厳しい9月、小学校1年生の長女が帰宅する時間帯にインターフォンが鳴りました。モニターには保育園からの同級生Aちゃんを含む同じクラスの女子3人が映っています。長女は別の子と登下校しており、そこに姿はありませんでした。
「どうしたの?」と対応する私に
「ここにお茶を足して欲しいの!」と空になった水筒の中を見せながらお茶を要求するAちゃん。
3人はここから徒歩10分程の同じ団地に住んでいると聞きました。「今日は暑いしお茶が足りなくなったんだな」と思い麦茶を足すと、よっぽど喉が乾いていたのか玄関で3人とも飲み干してしまいました。
お礼はトイレの模様替え?

次の日も3人は「お茶を入れて」とやって来ました。長女はまだ帰宅していません。私は彼女達の通学路ではない場所にあるわが家に、なぜわざわざ寄るのだろう?と疑問に。
「どうしてここに寄ったの?」と聞くと、Aちゃんは水筒に足してやったお茶を飲みながら
「おばさんが毎日家にいるって(長女に)聞いた。家の場所も知ってたし。だからお茶もらえるかなと思って」と答えます。確かに当時私は在宅ワーカーでしたが、娘がいないのによく家にこれるなと思っていました。
同じことが三日続いた次の日、その日は家事に追われお茶を沸かし忘れていました。やって来た3人組に
「ごめん、今日お茶ないの」と言うと
「えー! 暑くて喉カラカラなのに!」と一斉に責め立てられました。その勢いに少々怯みながら
「がっ、学校にもっとお茶を持っていったら?」と提案すると3人組は下を向いて無言になりました。
次の日にわが家に寄り道したのはAちゃんだけでした。
「トイレに行きたい」と訴えてきます。生理現象は仕方ないと思いトイレに案内すると、10分以上籠ったまま。さすがに心配になり
「大丈夫?」と声を掛けると、ドアが開き
「綺麗にしておいたからね!」と出て来たAちゃん。なんだかドヤ顔に見える… 中を覗くと置いてあった小物や花びんの位置が変えられ、トイレットペーパーはなんと三角折りに…。
「ええっ?」と混乱する私を尻目にAちゃんは
「バイバイ」と言って帰って行きました。トイレを模様替え?をしたのはお礼のつもりだったのでしょうか…。
子どもたちの衝撃発言で終止符を打つことに

3人組やAちゃんだけなど、日替わりでわが家に寄る日が2週間続きました。15分程玄関でお茶を飲んだりトイレを済ませれば帰るので我慢していましたが、娘がいればまだわかるものの、娘がいない状況で、なぜこの子たちにここまでお世話してあげないといけないのかモヤモヤするようになりました。
「ピン、ポーン」やはり今日も鳴るインターフォン。今日こそはっきり断ろう、と決心した私は水筒を差し出す3人に
「もうお茶は入れないよ。トイレも学校で済ませてきてね」と宣言しました。しかし相手は怯むどころか睨んでくる始末… そしてAちゃんがこう言い放ちます。
「熱中症になっちゃうじゃん! 倒れたらどうするの?」
もう限界…! 私は親に直接訴えることにしました。
「熱中症が心配だから家までついて行くね」と言うと、3人は焦った表情に。今までのことをバラされると困るのでしょうか、
「い、家に誰もいないよ」と慌てていますが、私は長女が帰ってきたタイミングで一緒に3人について行きました。
3人組からの解放
Aちゃんの家の前に着くと、ちょうど母親が車から降りて来るところでした。挨拶程度しか言葉を交わしたことがなく不安でしたが、勇気を出して全てを話してみることに。
母親は怪訝な表情でしたが、最後には
「今までご迷惑をお掛けしました。本当に申し訳ございませんでした」と素直に謝罪してくれ、他2人の家も訪ねて説明すると同じように謝られました。
それからわが家に寄り道することはなくなり、長女が3人から苦情を言われることもなく平和な日々が戻りました。もっと早く毅然とした態度を取れば良かったと反省する私。子どもの友達やその親との付き合いは難しいなと改めて実感する出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/どりもあ)


