今回お話しするエピソードは、気の優しい7歳の長女が小学校に上がってから「え!? そんなことってある!?」となったお話です。子どもが小学校にあがるタイミングで働き方を変えようと思っているママさんに「子どもはこう思ってるんだなあ」と、少しでも参考になれば幸いです。
繊細な性格の長女

子どもが生まれて私が初めて転職した時、私の環境の変化なのに、私の緊張が伝わったようで敏感に気持ちを察して熱を出した年長の長女。病院に行って小児科の先生に
「症状が鼻水もなく咳もなく、熱だけだから薬もなんも出せないなあ~。なんの熱やろう? なんか環境変わったりした?」と聞かれました。
「特にこの子自身の環境は変わってなくて… 強いていえば私が転職しました」と伝えると、
「お母さんの環境が変わったのが伝わっているのかな? それで熱が出ているのだと思うよ」と言われました。
専業主婦になろうと決意

親の転職という環境の変化でさえ敏感に察知する長女。これは保育園卒園して小学校入学となると、体調を崩して毎日えらいことになるのでは!? よし、長女のためにも一旦仕事を辞めて専業主婦になって、学校の帰りを待ってあげよう! そばにいてあげよう! と決意したのですが学校が始まると思いのほか、楽しそうに毎日小学校に通う長女。
「今日はこんなことがあってな~。〇〇ちゃんと遊んでな~」と嬉しそうに毎日話してくれていました。私自身「毎日話をゆっくり聞いてあげられるし、宿題もみてあげられる。専業主婦になって良かったな」と心から思っていました。 …この時は。
娘から驚愕の一言が!

5月に入り、友だちや授業にも慣れてきた様子。もはや長女の話を聞くのが毎日の楽しみになっていました。その日も「今日はどんな話をしてくれるかな~」と楽しみに長女の帰りを待っていました。
下校時間になり、5時間授業を終えた長女が帰ってきて、
「おかえり~! 今日は学校どうやった?」と聞くなり、返ってきた言葉が
「ママ、いつから仕事するん? わたし、もう学童いきたいねんけど…」と少し申し訳なさそうな顔で言われ衝撃を受けました。
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと! と言わんばかりの表情をしていたと思います。
「え!? 学童行きたかったの!? 保育園から小学校にあがってストレスかかるかなって思ってママとおる時間増やそうかと思ったんやけど…」と伝えると
「ママとおる時間はたのしいよ! けど、新しい友だちともっといっぱい遊んだり、しゃべりたいってずっとおもっててん」と言われました。
子どもの成長
環境の変化に弱い子だからと自分の中で決めつけ、長女の意見も聞かずに主人と相談し仕事を辞めた私。子どものためを思って専業主婦になったけど、子どもは私が思っているよりもとても強く育っていました。
自分のモノサシで捉えるのではなく、子どもに「あなたはどうしたい?」と聞くようになったきっかけにもなりました。それ以降、長女や子どもに「ママはこう思うけど、あなたならどうする? どう思う?」と聞いて、積極的に子どもの思いや意見を聞くようにしています。これからも子どもの意見を尊重して、毎日を過ごしていきたいと思います。
ちなみにですが、長女に「いつから仕事するん?」と言われてからは、すぐに就活をし正社員として働き始めました。長女は学童に入れて嬉しそうに学校へ通っています。
(ファンファン公式ライター/谷野さおり)


