頻回授乳や深夜の泣き。赤ちゃんは、かわいい反面、世話が大変です。先日、5年ぶりに第3子を出産しました。第1子出産の頃に比べれば、ベテランママの域ですが、周囲に赤ちゃん育児中の仲間がいないという壁にぶつかりました。そんな時、気持ちを楽にしてくれたのは…。
アラフォーの出産は体が悲鳴! 仲間がいなくて寂しい二重苦
もうすぐ40歳に手が届く年齢で、第3子を出産しました。出産当日、久しぶりに抱っこした赤ちゃんは、小さくてかわいくて「いつまでも抱っこしていられる!」と感動したのですが、腕の筋肉が衰えていたのか、すぐに筋肉痛に。病院から自宅に戻って1週間でその言葉を返上し、「もう抱っこはきつい!」と音を上げる羽目になりました。
特につらかったのは、深夜の夜泣きタイムでした。第1子を出産した時は30代に入ったばかりで、私の周りはベビーラッシュ。数人と「ママ友仲間」というLINEグループを作って、頻繁にやりとりをしていました。夜間授乳や夜泣きで眠れない時は、深夜2時でも3時でも、「今夜も眠れないよ〜」とLINEグループでつぶやきます。すると「うちもだよ! お互い、夜勤お疲れさま!」などと盛り上がり、励まし合うことができました。
ところが、その頃に心の支えになってくれた友人たちは、すでに赤ちゃん育児から卒業。育休を終えて仕事に復帰しているママが多いため、夜中に連絡なんてできません。第3子にして初めて、1人で育児に立ち向かう夜は、つらさが増しました。
もしわが子が赤ちゃんに戻ったら… そこで気付かされた幸せ
ある時、息子の機嫌がずっと悪く、バウンサー(ゆりかごのように揺れたりするベビーチェア)に寝かせてもダメ、いつもなら泣きやむ曲を聴かせてもダメ、抱っこで寝かしつけても上手に眠ることができず、のけぞって狂ったように泣き叫ぶ日がありました。
深夜0時、まだ起きている人はいるかな…と思いながら、
「赤ちゃんはかわいい! でも睡眠不足はきつい!」と、久しぶりに前述のLINEグループで愚痴をこぼしました。すると、すぐに
「大丈夫? 寝てくれないのはつらいよね」と返事があったのです。そして他に起きていた友人が、とあるスレッドを紹介してくれました。
それは「わが子が1日だけ赤ちゃんに戻ったらしたいこと」というテーマで、ママたちが語り合っている場所でした。そのスレッドを読みながら、友人と
「写真は残せるけれど、赤ちゃん特有の匂いは残せないから、思う存分に匂いをかぎたいね」
「最近、息子の声が低くなってきたの。幼児の時の声をもっと動画で残しておけばよかった」などと言い合ううちに、今まさに赤ちゃん育児中の自分なら、このスレッドに書いてある、ママたちがやりたいことを全部実現できるのだと気付き、力が湧いてきたのです。
以来、夜泣きでつらい時や夜間授乳で眠れない時は、スマホでそのスレッドを見ながら「今だけ、今だけ」と、ミルクの甘い匂いがする息子を抱きしめ、ふわふわと柔らかな髪に頬をこすりつけて幸せをかみしめるのでした。
(ファンファン福岡公式ライター/tsukuko)