ワンオペ育児が続くとイライラしますよね。とはいえ、パパに家事を頼んでも、なかなか動かないもの。そんな時パパはどんな気持ちなのか、どうやって家事参加させると良いのか、3児の子育て中のワーキングパパである私の実体験をもとに探ります。
なぜパパは家事をしないのか? 鍵は求められるレベルにあり
なぜ家事に参加しないパパが多いのでしょうか? 時間がない、自分の役割じゃないと思っている、などの理由が考えられます。さらに私の場合、こんな体験がきっかけで家事をするのが嫌になりました。 例えば、
私:「ゴミを捨てておいたよ〜」
妻:無言…
私:「ミルク用の哺乳瓶、洗っておいたよ」
妻:「ありがとう。あっ、ここにミルクの固まりがまだ残っている。ちゃんと洗ってよ! これ何回目! もう〜」(ため息)
私:無言…
これは声を大にして世の中のママたちに伝えたいのですが、「パパは完ペキな家事ができません!」。
そんなこと、威張って宣言するなと思うかもしれませんね。この言葉を補足すると、「パパは(ママが求める)完ペキな(品質の)家事ができません!」ということなのです。
パパの正しい扱い方、教えます
では具体的にどうパパに接したら良いのでしょうか。
1.温かく見守ること
ママさん、思い出してみてください。 子どもが立てるようになった時、
「こっちにおいでといったのに、なんで来ないの!」と怒りませんよね。つかみ食べを始めた時、
「なんでご飯を残すの!」と怒りませんよね。
子どもが少しずつできることが増えてきた時は、完璧にできなくても怒らないはずです。同じように辛抱強く、パパを見守ってはくれませんでしょうか? なんで子どもが1人増えるんだよ! という声が聞こえてきそうですが、パパの家事品質は子どもと同じようなものです。家事のプロであるママから見たら、よくて及第点、もしくは赤点でしょう。
ですがパパは今、絶賛成長中。怒りたい気持ちをぐっとこらえて、今後の成長を見守ってほしいのです。
2.指摘の方法を変えること
仕事で成果を出しているパパほど、人からの指摘や低評価を受けることを嫌います。そして、自分が高く評価されるフィールドにいる方が居心地がいいので、ますます苦手な家事をしなくなります。
まずはパパが得意な部分の家事をまずは任せましょう。そして、なるべく口を出さないこと。もし指摘する場合は、「子ども」を主体にして指摘するのがコツです。
悪い例「何でミルクの洗い残しがあるの! ちゃんと洗ってよ」
良い例「ミルクの洗い残しがあると、赤ちゃんに良くないから、ちゃんと洗った方がいいと思う」
同じことを言っていますが、子どもを主体にすると、ママの意見というよりも子どもを心配している感じになり、パパも聞き耳を持ちやすくなります。
3.ママの基準をはっきり伝える
パパとママでは家事に求める基準が違います。先ほどのミルク用哺乳瓶を洗う例でいうと、
パパ:ミルク用の哺乳瓶を使い終わったので洗う。とりあえず汚れていなければよい。
ママ:洗い残しなくキレイにしたい。赤ちゃんが吸う部分まで専用器具を使って洗いたい。
このギャップを埋めるためには、どのレベルまですればいいのか、ママからのレクチャーが必要です。その時も、主体は子どもにするのがコツです。ママが当たり前だと思っていることでも、基本的にパパには理解できていないのです…。
だから、一度で良いので丁寧に教えてください。これが近道です。 もしパパが嫌がる場合、違うことを任せてみましょう。ミルクがなければ買ってくる、買ってきたものを片付けるなど、パパがやってもレベルの差が生まれにくい家事を分担するのも一考ですね。
「習うより慣れろ」少しずつ家事への抵抗を減らす作戦で
わが家では、平日の食事の用意は妻、土日の休みは私が担当しています。そうすることで、妻が料理の家事から解放される日を作っているのです。 私も以前は料理なんて全くしたことがなかったのですが、朝は目玉焼き、昼はうどん、晩は焼肉など、手間をかけずにできる料理から挑戦し、メニューを固定して何回も作りました。 そうすると慣れてきて、料理に対する抵抗感が少しずつなくなり、新しいレシピにも挑戦したくなりました。
お互いに育児、家事、仕事が忙しい状況は同じです。だからこそ、家事の役割分担を夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか。
(ファンファン福岡公式ライター/田中ひでのぶ)