娘が幼稚園に入園した時のこと。私の一番の心配は「ママ友とのお付き合い」でした。ですがママAとの出会いをきっかけに積極的になれた私は、あっという間に知り合いが増えて不安も解消! ところが喜んだのもつかの間、ママAの態度が急変!? 原因はなんと…。
はじめての幼稚園
あれは長女が幼稚園に入園した年のこと。元気に通い始めた長女とは反対に、不安だったのは私のほうです。結婚を機に引っ越してきた私には、幼稚園に顔見知りが全くいませんでした。「どうすればママ友が出来るだろう」そんな不安を抱えたまま、入園式からあっという間に2週間が過ぎた頃。
「ママ、今日はわたしも遊んで帰りたい!」お迎えに行くと、娘がそう言ったのです。
なんのことかと思っていると、同じクラスのママAがにこやかに話しかけてきました。
「降園後1時間は園庭を自由に使えるんですよ。一緒に遊びませんか?」
その瞬間、私は「キターーーー!!」と心の中で叫びました。ママAは、私よりも若くて社交的。地元育ちで私以外にも大勢のママ友がいるようでした。帰る時間まで積極的に話しかけてくれて、私は嬉しくてたまりませんでした。
それから毎日のように降園後は園庭に直行! 他のママにも自分から声をかけ、夏を迎える頃にはすっかり顔なじみが増えていました。これも勇気をくれたママAのおかげと、心の中で感謝すらしていたのです。
突然の態度急変
幼稚園生活が楽しくなってきたある日、近所のスーパーでのこと。買い物をしていると前から歩いてくるママAに気付いた私は、いつも通り
「こんにちは」と笑顔で挨拶をしました。
するとママAは私に気付いたにもかかわらず、返事をするどころか無表情のまま行ってしまったのです。「なんで? 人違いだった? 調子が悪かった?」と、スーパーを出た後も気になって仕方がありません。
週明け、少し緊張しながら迎えた降園時間。いつも通りに園庭に寄るとママAがいました。勇気を出して近づいてみると…。私をちらっと見てその場を離れ、直後に他のママと楽しそうに話し始めたのです。
「やっぱり無視された」と確信した私は、ショックに泣き出しそうになってしまいました。「なにか嫌われるようなことをしてしまったんだ」と思ったものの、思い当たる原因はありませんでした。
まさか! の事実
スーパーでの無視から1カ月。もやもやが取れないまま、ある日降園時に下駄箱でばったりママAに会ってしまったのです。気まずいながらも、私は
「こんにちは」と挨拶をしてみることに。ですが、ママAはやはり無視。さっと行ってしまいました。さすがにムッとした私に、一部始終を見ていた顔見知りのママBが
「大丈夫?」と声をかけてきました。
そして小声で一言。
「あのひと気分屋で、昔からお気に入りと、それ以外を区別する態度をとるから気にしないで!」
「えええ!?」私は思わず声を上げました。ママBも地元育ちだったので、ママAが子どもの頃からそういう性格だということを教えてくれたのです。
まさか大人になっても、自分の気分で態度を変える人がいるなんて、信じられませんでした。それからはママAとは完全に距離をとり、ママBをはじめ親しく遊ぶママ友がたくさん出来ました。
あれから数年。子ども同士は同じ小学校に通い、ママAとは今でも行事で顔を合わせますが、お気に入りではない私のことはやっぱり無視しているようです。
私の体験なんて、かわいいものかもしれません。皆さんの幼稚園にはきっと、もっととんでもないママがいるのでしょうね…。
(ファンファン福岡公式ライター / ましまろ)