近所のママ友Sは、私より8歳年下で子どもが4人。フルタイムで働きながら、バイトもするパワフルな人です。彼女は人から頼まれたことを軽く引き受けるものの、忙しさから完璧にできないことも多々…。それが災いしてお隣さんから苦情が。その苦情に対して、彼女の非常識な対応にびっくり!
気前のいいママ友
Sは私の隣の自治会に住んでいます。どちらも若い世代が多く、家族構成もよく似ています。新しい家が次々と建って、世帯数もどんどん増えるのでご近所トラブルも起こるもの。
ある日、Sの家を訪ねると、リビングにケージが置いてあり、白い小型犬がいました。マルチーズとトイプードルのミックスの「マルプー」という犬種。3歳くらいだそうです。
せわしなくケージ内でジャンプする犬。
「ワンちゃん飼ったん?」と尋ねると
「裏の家のAさんとこ離婚してな、奥さんと子どもがアパートに住み出したんやけど、ぺットダメらしくて」と、しばらく犬を預かることにしたらしいのです。Sの子どもは大喜び。「少しの間」と期間限定なのも魅力だったようです。
エサ代も元の飼い主が負担してくれ、ケージや飼育用品も全て譲り受けたので費用的な負担は無し。ただお世話するだけで、こんないい話はないと思ったようでした。ところが元飼い主が犬を引き取れる状況はなかなか訪れず… 結局そのまま3年ほど経過しました。
その頃にはSの子どもたちも小学生から中学、高校生になり、犬の世話が面倒になっているようでした。
犬の散歩を押し付けあった結果
初めは誰が犬を散歩に連れて行くか取り合いだったそうですが、その頃は散歩の押し付け合い。結局、庭に長めのリードでつなぐ方法に行きついたようでした…。
数カ月後のある日、お隣の奥さんが訪ねてきたそうです。玄関を開けると
「これまで我慢して言わなかったんですけど、お宅の犬がうちの庭にしょっちゅう来て、フンをしてるんです!」とすごい剣幕。
そして隣の家に連れて行かれて
「これ」と指さされたところ見ると確かにフンが…。お隣の奥さんは
「拾ってくれます? ここの砂利持って帰って、水で洗ってきてください!」と怒りがおさまらない様子。どうやら犬は首輪をすり抜けては隣の敷地に侵入して、トイレをしていたようです。
謝るどころか逆ギレ?
お隣さんもかなり前から我慢されていたのでしょう。かなりきつい言葉で叱責されたそうです。一方Sは、いつまでも引き取りにきてくれない元の飼い主に不満があったのかもしれません。文句を聞いてたら急に腹が立ってきて、その不満をお隣の奥さんにぶつけてしまったのだとか。
「犬飼いたいって言ったのはうちの娘なんです! ここに連れてきて謝らせるんで!」
「それはそちらの話なんで家族でやってください」とお隣さんは冷静な対応。
「Sよ、とりあえず謝るのが先だろう」と心の中で思いつつ、話を聞いていました。結局、謝罪はしたものの、お隣さんとは険悪になったようです。会う度にお隣さんの愚痴をこぼしてくるSですが、どう考えてもSが悪いと思ってしまいます。
何より動物を飼うのって、期間限定だとしても良いとこ取りはできません。子どもは最初は動物を可愛がりますが、最終的には親が責任を持って世話する必要があることを心にとめるべきだと思います。その後、犬は元の飼い主に引き取られたと聞きました。
この一件を聞いて、ママ友の自分の非を認めない非常識さにもドン引きしましたし、動物を預かるにしても近所に配慮すべきだと思いました。お隣さんは本当に気の毒に思います。
(ファンファン福岡公式ライター / ともともママ)