息子が2歳の時に起きた事件で、生まれて初めて消防隊員にSOSした話です。ベランダに出て洗濯物を干していると、息子に間の鍵を閉められてしまい、締め出されてしまいました。携帯も鍵も持っていない! そのとき私がとった行動と脱出方法とは…?
息子が鍵をガチャッと… 事件はどうやって起きた?
2歳になった息子は、ドアノブや鍵に興味を持ち始め、よく部屋のドアノブなどで遊んでいました。
その日はすがすがしい秋の陽気。私は掃き出しタイプの窓をしっかり閉めて洗濯物を干すのに夢中になっていました。干し終わって窓を開けようと思ったら、息子がクレセント錠を下げていて開かない状態になっているではありませんか! 部屋の中にいる息子に何度も
「鍵を開けて! その鍵を上に戻して」と言っても泣いているばかりで戻すことができません。私はベランダに締め出されてしまったのです。
息子はどうしてママが部屋に戻れないのかわからず、泣き叫んでる状態です。私は鍵や携帯を持っていなかったため誰かに連絡することもできず、マンション3階のベランダに取り残されました。
「え!? どうしよう」頭が真っ白になってしまいました。時間だけが経過していきます。
私がとった行動とは?
ちょうど隣は空き地で工事中だったため、ブルドーザーを運転する人が1人だけいました。私はその人に
「助けて―」と手を振って、助けを求めたのですが工事の音が大きすぎて聞こえません。バケツがあったので、ハンガーで叩いて大きな音を出しても振り向いても貰えません。
どんなに大きな声を出しても気づかれず、息子は泣き叫んでいる状態。このままここで、
「助けてー」と叫んでいても状況が変わらないと落胆していたその時です。
その空き地の奥に消防署がありました。昼休憩なのか、消防隊員たちが数人外に出てきたのです。
泣きたい気持ちを抑え、恥じらいも捨ててバケツを思いっきり叩きながら大声で
「助けて―」と叫びました。人生のなかで一番の大声を出した瞬間です。
幸い数人が気づき、マンションの1階まで駆け寄ってくれたので
「2歳児に鍵をかけられてしまいベランダに締め出されてしまった」と伝えました。
消防隊員の1人が3階のベランダまで救助に来てくれ、私と一緒に息子に鍵を戻すようお願いし続けます。まだ言葉もうまく話せない2歳児にはなかなか伝わりません。
私はこのままの状態が続くとどうするのか消防隊員にたずねました。
消防隊員は「息子さんの様子次第では、窓を壊して救出します」と一言。窓を壊されたら大変と、その後も息子に身振りで「鍵をこう戻すんだよ」と必死でお願いし続けました。
ようやくベランダから脱出…
息子と窓ガラス一枚を隔てて離ればなれになってから、40分は経過したでしょうか。息子がやっと自分で鍵を戻すことができました。息子は泣き叫び嗚咽した状態でしたが、私に抱きかかえられ安堵し、落ち着きを取り戻すことができた様子。 消防隊員からは
「息子さんが鍵を戻せて良かったですね。今後は窓を閉めきらないよう注意してくださいね」と助言されました。
もし息子があのとき鍵を戻せていなかったらと想像すると今でもゾッとします。
消防隊員に助けを求められたのは運も味方してくれましたが、何よりも子どもがドアノブに興味を持ち始めたら鍵と携帯はいつでも身に着けて歩くことをおすすめします。
これからも「ドアを完全には閉めないこと」、「ドアストッパーを活用すること」などに気を付けて、育児を乗り越えていきたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/teddymama)