夏によく見る光景でもあるのが、車庫(ガレージ)に小さなプールを出して子どもを遊ばせる「水遊び」ですよね。わが家も車庫で水遊びをしていたのですが、うちの水道をタダ同然で使うとんでもないご近所さんに目をつけられてしまったのです。
たまたま誘った水遊びがすべての始まり
夏のある日のこと。息子と水遊びをすることになり、わが家の車庫に小さなプールを出して水遊びをしていました。するとご近所に住むAさん親子がわが家の前をとおり、Aさんのお子さんが
「僕も水遊びしたい!」とせがんだのです。
Aさんのお子さんと息子は年が近く、私もAさんと何度か挨拶をしたことがあるので
「良かったら一緒に遊びますか?」と誘いました。するとAさんは
「いいの? じゃあ遊ばせてもらおう!」と、さっそく水遊びをすることに。初めてAさんと色々お話をしたのですが、明るくハキハキと話す人でした。
私がAさんに
「ご自宅でも水遊びをされるんですか?」と聞くと、
「うちの車庫は自転車や車があるから水遊びできないの。だから助かる!」と。
「じゃあ良かったらまた来てくださいね」と誘うと、Aさんは
「本当に!?」と、とても嬉しそうでした。この安易な誘いが、大きな後悔を生んでしまうのです。
毎日水遊びをせがむ親子にウンザリ
翌日も水遊びをしていると、さっそく水遊びセット持参でAさん親子がやってきました。親同士もたわいもない話をしていたのですが、ふと気になったことが。息子はプールに張った水で遊んでいたのですが、Aさんのお子さんはホースの水を出しっぱなしにして遊ぶのです。しかも、一時間近くずっと出しっぱなしのまま…。
「水道代なんて細かいこと…」と思う自分もいたので、気にしないようにしていました。しかし、その後も水遊びのたびにAさん親子が来て、お子さんは毎回ホースの水を出しっぱなしにします。それに注意をしないAさんにも少しずつ不信感が募り、私は車庫での水遊びをピタッとやめてお風呂での水遊びに切り替えました。
数日後、異変に気付いたAさんがわが家に来て
「最近水遊びしないよね、今日はするの?」と聞いてきたのです。私が
「今日は出かけるから…」と言うと、Aさんが
「明日は?」とせがんできました。
「明日も用事があって…」と、言葉を濁した私。
さすがに諦めてくれるだろうと思ったのも束の間、Aさんが驚きの発言をしたのです。
わが家の車庫も水道代もタダ同然!?
なんとAさんは
「うちの子が水遊びを楽しみにしてるから、車庫の水道を借りて遊ばせてもらっていい?」と言うのです。思わず
「えっ!?」と声が出た私。うちは水遊びをしないのに、わが家の車庫で勝手に水遊び…? 今までもわが家の水道をタダのように使い、何のお礼もありません。あまりの非常識さに私は
「ごめんね。車庫が水浸しになるからもう水遊びはやめたの」と、ハッキリと断りました。
すると、まるで私への嫌味のように
「ダメなんだって~。帰ろうか」とお子さんに言い、やっと帰っていったAさん。お子さんがダダをこねて泣き叫ぶ声が響き渡っていましたが、内心「ホッ」とした瞬間でした。
Aさんは怒ってしまったのか、その後道ですれ違っても避けるような態度をとられています。が、関わり続けてもストレスしかないと思うので後悔はしていません。案の定、翌月の水道代は見事に跳ね上がっていました。もう二度と、車庫で水遊びをしないと決めた出来事でした。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)