現在3歳になる息子は救急車がとっても大好き。街中で見つけると大喜びして、救急車を見つめています。「僕も救急車に乗りたい!」と話す息子ですが、実は1歳の頃に救急車デビューを果たしてしまいました。息子自身が引き起こしたうっかりハプニングによって、救急車に初乗車した出来事をお話します。
1歳息子が救急搬送!
私はその日、実家の両親に息子を預けて仕事に出ていました。仕事が終わり職場を出て、「今から帰るよ」と連絡を入れるために母の携帯に電話をします。
しかし何度コールを鳴らしても電話に出る気配がなく、すぐに父の携帯に電話。いつもなら、必ず電話に出るはずの父も、この時ばかりは電話に出ません。「何かおかしい…」と変な胸騒ぎがし始めました。
めったにかけない実家の固定電話に電話をすると、すぐに父が出て
「ごめんな、○○(息子)くん、今、救急車の中なんよ」と落ち込んだ様子で一言。
「何!? どういうこと!?」と、私は大混乱! 頭の中が真っ白になってしまいました。何が起きたのか状況が掴めず、かなり動揺したのを今でも覚えています。
救急搬送の理由
父に状況を聞いてみると、偶然TVボードに置いてあった虫よけスプレーに息子が興味を示し、手に取ってしまったそうです。
スプレーを噴霧したら危ないと思い、父が急いで取り上げようとしましたが間に合わず、よりによって息子は自分の顔に向かって、思い切り虫よけスプレーを拭きかけてしまったのです。
当然、息子は大号泣! 慌てる父をよそに、母が息子をすぐに取り上げ目と顔を何度も水ですすいで応急処置をしてくれました。
しかし、簡単には泣き止むはずもなく、心配になった母は#7119(救急医療相談)に電話で判断を仰ぎました。実は、母は20年以上のキャリアを持つ元看護師。母としての勘と、元看護師としての勘が両方働いたと、後日話してくれました。
#7119に相談したところ
「すぐに救急車を呼ぶように」とのことで、救急車が到着。母が息子と共に救急車で病院に向かってくれていました。
私も大急ぎでタクシーに飛び乗り、搬送先の病院に向かいます。病院に向かう道中は「失明したらどうしよう、取り返しのつかないことになっていたら…」と最悪のパターンを考え、不安に押し潰されそうでした。
大号泣の息子と対面
病院に到着すると、そこには私の母に抱かれて、元気に泣く息子の姿がありました。救急隊員が
「ママがきたよ」と声をかけると、息子は安心したのか私の方を向いて更に号泣。
泣いてはいたものの、その目はしっかりと私の姿を捉えており、その様子を見て「無事で良かった!」とひとまずホッとしたのを覚えています。
その後、医師の診察を受けて問題なしとの診断結果。医師は
「これだけ元気に泣いているから、心配しなくていいでしょう」と話して下さいました。
徐々に落ち着いてきた息子は、自分の置かれている状況が分かるはずもなく… キョトンとした顔で医師を見つめ、私も医師の言葉を聞いてようやく安心することが出来ました 。医師をはじめ、救急隊員の人、適切に対応してくれた母には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
こうやって、息子は自分で起こしたハプニングによって、大好きな救急車に初乗車していたのです。幼かった息子はもちろんこの事を覚えてはいません。もう少し大きくなったら、この出来事と一緒に「たくさんの人があなたを助けてくれたんだよ」という事を伝えたいなと思っています。
(ファン福岡公式ライター / kashiwagihahiira)