私は、結婚してから妊娠するまでに数年かかり、少々辛い妊活の期間を過ごしました。なかなか授からず、妊活自体をお休みしようと悩んでいた時、甥っ子のある言葉をきっかけに、妊娠が発覚。これは、大好きな甥っ子が、私の辛かった妊活に終わりを告げてくれた時のお話です。
辛かった妊活
結婚してから数年、私たち夫婦はなかなか子どもが授からず、少々辛い妊活期を経験しました。元々、私は子どもが大好き。結婚したらすぐに授かりたいと願っていました。
しかし思うようにはいかず、一度、妊娠したものの初期の流産を経験し、体も心もすり減っていく毎日でした。
それでも子どもが大好きな気持ちは変わらず、その愛情を当時3歳だった可愛い甥っ子に注いでいました。甥っ子はどこに行くにも私の後を追いかけてきて、その姿が可愛く、私は溺愛状態でした。
甥っ子の予言
ある日、甥っ子を含めた妹家族と私の両親で、デイキャンプに出かけました。家族みんなで川遊びをしたり、BBQしたり、とても楽しい時間を過ごしていました。
食事を終え、私と甥っ子は運動がてら川辺まで散歩に出掛けました。甥っ子は花や虫を見つけてはしゃいでいましたが、少し時間が経った頃、急に立ち止まり振り向いて、私をジーっと見つめだしたのです。
そして私のお腹をチラッとだけ見て
「赤ちゃんが来てる」と一言。
「かわいいね」と言った後、すぐにクルッと前を向き、再び歩き始めました。
私は一瞬、何を言われたのか訳が分からず、フリーズ状態。甥っ子の言葉を何度も頭の中で巻き戻しました。そして、意味を理解した時は「えーっ!?」とびっくり仰天! 「本当に!?」と疑う気持ちの方が強かったのを覚えています。
私は「本当だったら嬉しいな」と思う反面、これまでの妊活で、期待すればするほど落ち込む辛さも経験していたので、甥っ子の言葉は冗談半分で軽く流してしまっていました。
肝心の甥っ子も、その後は何事もなかったかのように過ごしていたので、私もあまり気に留めず、その日は家族との時間を満喫して終わりました。
待望の妊娠発覚!
それから半月が経った頃です。体調不良が数日続き、始めは仕事の疲れが溜まったせいだと思って、あまり深く考えずにいました。しかし何日経っても改善せず、不安になり病院に行こうかと悩んでいました。
その時、ふと甥っ子の言葉が頭をよぎったのです。
「赤ちゃんが来てる」と言っていたあの言葉、「まさか…」とは思いつつ、「本当だったら嬉しい!」という気持ちがどんどん膨らんでいきました。
それでも「期待はしない、ダメでも落ち込まない!」と心に決め、祈るような想いで妊娠検査薬を使い検査しました。
すると、結果は妊娠の陽性判定! 私は本当に嬉しくて、一人でボロボロと泣き崩れました。「長かったけど、待ち続けて良かった…」と、妊娠した喜びを感じ、涙が止まりませんでした。
甥っ子の予言は続く
その後、赤ちゃんはお腹のなかで順調に育ち、無事に出産を迎えることが出来ました。そして実は、あの後も甥っ子のミラクルは続いていたのです。
甥っ子は、なんとわが子の性別までも言い当てました。まだ病院でも分からない時から、
「男の子だよ!」とキッパリ断言。その予言も見事に的中したのです。
現在、甥っ子は6歳、息子は3歳になりました。大好きな2人が仲良く遊んでいる姿を見ると、あの時の事を思い出します。長かった妊活、何度も辛い思いをして泣いていましたが、最後は大好きな甥っ子が私の心を救ってくれることとなりました。
(ファンファン福岡公式ライター / kashiwagihahiira)