子どもを出産して、ママになっても「息抜き」は必要ですよね。そんな私の唯一の楽しみでもある息抜きを、みんなの前で非常識扱いした幼稚園の役員ママたち。気まずい雰囲気を一蹴してくれた、救世主とは…?
ママになって居酒屋はNG?
昔から友人との飲み会が大好きな私でしたが、子どもを出産してからは数年間我慢をしてきました。子どもも幼稚園に入り
「久々に飲みに行きたいなぁ…」と夫に言うと快諾してくれたので、さっそく友人と飲みに行く約束をしたのです。
数日後、幼稚園で役員会がありました。役員は私含め4人ですが、私以外の3人は子どもの習い事が同じで仲良しの関係。その役員会で、3人のママが駅前のお店の話を始めました。私には関係ないと黙っていると
「〇〇さん(私)、駅前の美味しいお店知ってる?」と聞いてきたのです。
駅前の居酒屋には詳しいので
「〇〇(居酒屋)は美味しいですよ」と言うと、失笑しながら
「そこ居酒屋だよね?」
「ママが居酒屋なんてありえない」と、3人から総攻撃が…。
この空気感から「今度友達と居酒屋に行くなんて絶対に言えない!」と確信した私。しかし、最悪のタイミングを引き寄せてしまったのです。
まさかここで!? 駅前でバッタリ遭遇
飲み会当日、友人と駅前で待ち合わせをして居酒屋へ入りました。久々に友人とのお酒をめいっぱい楽しみ、20時頃に店を出て友人とホロ酔いで駅前を歩いていたときのこと。なんと、子どもの習い事の送迎をしていた役員ママ3人とバッタリ遭遇してしまったのです! その瞬間、3人から
「飲んでたの?」
「こんな時間に子どもは?」と、質問攻めに。
顔をこわばらせた私が
「子どもは夫に預けてて…」というと、真顔で
「そうなんだ~」と言い、3人は去っていったのです。
「私、悪いことしているのかな…」と、なんだか後ろめたく重苦しい気持ちになりました。翌日に幼稚園の懇談会があり、気が重いまま向かった私。先生を交えての懇談会のテーマは、「育児で大変なこと」でした。そこでふと役員ママ3人を見ると、コソコソと話をしている様子。すると、3人が全員の前で耳を疑う発言をしたのです。
「ママの息抜きは必要」に救われた私
役員ママの1人が、
「育児が大変でもお酒に逃げたくないよね~」と言い放ったのです。その言葉に、心が凍り付いた私。他の2人も
「子どもを預けて夜に出かけるのも考えられない!」と。高笑いをする3人の前で、私は「やっぱり飲みに行くのは悪いことだったんだ」と、耐えられずに下を向いてしまいました。すると、黙って聞いていた先生が口を開いたのです。
「ママだって夜に出かけたいときもありますよね。子どもを預けられる環境なら、たまには息抜きも必要では? ママにとって大切な時間だと思いますよ」と。すると、他のママたちから
「たまになら子どもを預けて飲みに行くのもアリだよね」
「うちの夫は逆に行っておいでと言ってくれる」
「ストレス発散も必要!」と、続々と息抜きの大切さを訴える声があがったのです。
圧倒的に劣勢となった役員ママ3人は、言い返せず黙るばかり…。後ろめたさで苦しかった私にとっては、気持ちが報われたようなうれしい瞬間でした。実際に、息抜きをしたあの日は最高に楽しく新鮮で、また新たな気持ちで家事育児に向き合える貴重な時間だったからです。
その後の役員会では、気まずさなのか3人から会話を避けられていますが、私は堂々と過ごせています。これからもたまには息抜きをして、家族の前でいつも笑顔のママでいたいと思います。
(ファンファン福岡公式ライター/餅キナコ)