結婚式といえば、新郎新婦がたくさんの人に囲まれ、幸せに包まれる時間。小さい頃から、いつかそんな結婚式を挙げたいと夢見ていました。しかし、現実は全くの正反対! あがり症の夫が引き起こした大失態によって、爆笑の結婚式へと変わってしまいました。ある意味、一生の思い出になったエピソードをお話します。
結婚式への憧れ
私は幼い頃から「いつか結婚する時がきたら、絶対に結婚式を挙げたい」という強い願望がありました。ウエディングドレスへの憧れもありましたが、育ててくれた両親に感謝を届けたい気持ちがあったからです。
そして夫との結婚が決まった時、私たちは式に向けて一生懸命、準備を進めてきました。
ついに本番当日。互いの両親に最後の挨拶を済ませ、いよいよ新郎の入場から結婚式がスタートしようとします。入場直前に「良い式にしようね!」という意味も込めて、私は夫の手を握りました。すると、緊張からか夫の手は驚くほど冷たく、顔は絵に描いたような作り笑い…。
心配になり「大丈夫?」と声をかけましたが、夫は完全に上の空でした。
「これはマズい気がする…」と直感的に思いましたが、そうこうしているうちに新郎の入場が始まってしまいました。
夫の緊張がピークに
拍手で迎えられる夫を後ろから見送り、私は自分の父と新婦入場の時を待ちます。
実は私自身も緊張し、深呼吸を繰り返していました。しかし式場に入り、友人や先輩などいつもの顔ぶれを目にした瞬間、緊張もどこかに飛んでいき、笑顔でバージンロードを歩くことができました。
ところが夫は、引きつった笑顔のままバージンロードの先で私を待っていました。その表情を見て私は不安になりましたが、どうにか滞りなく式は進み、いよいよ終盤に。
誓いの言葉を交わし、指輪の交換へ。指輪を受け取り、互いの手を取り薬指に指輪を通そうと準備をしていました。司会者が
「新郎〇〇さんから、指輪の交換です!」と声高らかに合図があったその時です! 緊張がピークに達した夫が、ついに大失態をやらかしてしまったのです。
結婚指輪の大捜索!
なんと、指輪を私の薬指に通そうとした瞬間、夫は手を滑らせ指輪がコロコロと参列者の席の下に転がり落ちてしまったのです。
これには、会場にいた全員がビックリ仰天! まさかの事態に大爆笑が巻き起こってしまいました。そして、見失った指輪を親族で捜索する事態に。幸いにも1分程で義父が指輪を見つけ、笑顔で夫の手に返してくれました。
慌てて指輪の交換が再スタートしましたが、それまで感動に包まれ進んでいた式も爆笑の雰囲気に一変! 両家だけでなく、友人席からも笑いが止まらず、結局私たちも笑いを堪えきれないまま式が進んでいきました。
最後に司会者が
「どんな困難が起きても、今回のように皆様の温かいサポートでお2人を支えて頂けたらと思います」と締めくくると、会場からは拍手喝采。上手くまとめられ、爆笑の雰囲気を残したまま、私たちの結婚式は結びとなりました。
思い出に残る結婚式になった
正直、思い描いていた式とは正反対のものになってしまいました。しかし、私たちだけでなく、両家の家族や友人たちが楽しい時間を過ごせたと思うと、とても幸せな時間だったなと思います。
夫は、自分の起こしたハプニングに少々落ち込んでいましたが、
「それもまた良い思い出になった」と話していました。感動に包まれた結婚式も素敵ですが、大爆笑の式もまた一生の思い出に残る最高の時間になったと感じています。
(ファンファン福岡公式ライター / kashiwagihahiira)