長男が6年生のときに、PTAの学級委員を経験しました。それまでは下の子が小さかったため、委員は免除されてきたのですが、6年生になると委員の選考もかなりシビア。 結局、幼稚園児と3歳児を連れて、引き受けることになりました。「6年生の委員は大変だよ。」と聞いてはいましたが、本当に大忙しの1年となりました。
6年生といえば、小学校の最高学年。 最後には卒業式も控えています。
うちの学校では、卒業式の日に、アルバムとは別に卒業記念品が渡されます。 そして、その卒業記念品・卒業証書ファイル・卒業式で胸につけるコサージュを用意するのは学級委員の仕事なんです。
問題は卒業記念品。例年は、子どもに書いてもらった作文を文集にして渡していました。 でも、子どもたちは卒業アルバム分と文集分の2枚も作文を書くことになり、とても不評でした。
そこで、いつもとは違うものにしたいと企画したのが、「卒業記念DVD」です。子どもたちが1年生のときから各学年でお世話になった担任の先生に、お祝いのメッセージ動画をもらおう! ということになりました。
すでに転出された先生や退職された先生にも連絡を取り、協力していただきました。 学級委員8人で手分けして、学校や、ときには先生の自宅までお邪魔して動画を撮らせていただいたことも。歌を披露する先生、小道具をいろいろ用意して楽しませてくれる先生など、子どもたちがどんなに愛されて学校生活を送ってきたのかがわかりました。
6年生の先生方もとても協力的で、
「どうせなら学校行事や授業風景も撮りに来ませんか?」と声をかけてくださり、取材の名目で何度も学校に足を運びました。 もちろん、委員の中でも平日に動ける人数は限られています。下の子を連れて学校に通うのはとても大変な作業でしたが、学校に行くと子どもたちが
「こんにちはー!今日は何を撮ってくれるの?」と声をかけてくれて、息子の友達とも仲良しに!
思春期の息子は親がいつも学校に来るのはいやなんじゃないかとも思いましたが、案外うれしかったそうです。 家では見せない、友達との表情が見られるのも、学級委員の特権ですね。
膨大な量になった動画や写真の編集作業は素人には難しく、完成まで何ヵ月もかかりました。 でも、完成したDVDを見た子どもたちや保護者の方々からは
「感動した~。」
「ありがとう。一生の思い出になった。」とお礼の言葉をたくさんいただき、とてもやりがいのある仕事でした。 このとき一緒に学級委員をやったお母さんたちとは、4年経った今でも子どもたちの近況を伝えあっています。
子どもたちは、成人式のときにみんなで集まって、この卒業記念DVDを見る約束をしているようで、その場には制作者である私たちも呼んでくれるんだとか。
決して楽ではないけど、こんなにいい思い出を残せて、6年生の学級委員をやって本当によかったなーと思います。 PTA役員、面倒なことばかりではありませんよ!
(ファンファン福岡一般ライター)
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