【人見知りが引き起こした悲劇】 運動会のお弁当タイムで起きた騒動

 近頃は午前中だけで運動会を切り上げる学校も増えてきているようですが、娘の小学校は昔ながらの運動会。お昼休みに家族や友だちとワイワイお弁当を囲むスタイルです。実はこれが私にとっては地味にツラい…。なぜなら、私はちょっぴり人見知りだからなのです。

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人見知りは、運動会でもツライ…

写真AC

 大人になっても人見知りな方、実は結構いるのではないでしょうか? 恥ずかしながら私はそうです。

 さすがに大人なので、初対面の人とでもある程度の世間話くらいはできますが、あまり親しくない人と長時間2人きりでいるのはやっぱり苦手。知らない人だらけのグループに投げ込まれるのはもっとダメで、そこで食事をするとなったら、何も喉を通らないほど緊張してしまうのです。  

 私は決して人と関わることが嫌なわけではありません。娘の友だちと話はしたいし、そのママさんとも親しくなりたい。そんな思いはあるのですが、どうしても人見知り特有の「沈黙に耐えられない病」が発動してしまい、ベラベラとどうでもいい話をしてしまうのが困りもの。

 後になって「あんな話するんじゃなかった」とか「失礼な態度をとったんじゃないか」などと思い悩む自分に疲れてしまうのです。    そんな私なので、運動会のお弁当タイムというものはなかなかの緊張感があります。娘の
 「ママー! ○○ちゃんと一緒にお弁当食べる!」の声が怖いのです。

 それでも娘が、お弁当を一緒に食べるほど仲が良い友だちがいるのは本当にうれしいこと。そこに私が「家族だけで食べよう」なんて水を差せるわけがないと、頑張ってはみたのですが…。3年前の運動会で、人見知りが引き起こした切ない出来事がありました。

娘の友達6家族とお弁当を食べることに

出典:Pixabayからの画像

 その年、娘がお弁当を一緒に食べる約束をしていHちゃんは、大きな幼稚園出身の女の子でした。彼女には幼稚園時代からの親しい友だちもたくさんいます。一緒にお弁当を食べるのはHちゃんファミリーだけだと思っていた私の前に、次々に増えていくHちゃんのお友だちファミリー。最終的に私は、初対面の6家族の中に紛れ込んでいる状態になりました。  

 私にとっては最も苦手な状況の中、娘は楽しそうにHちゃんに自分のから揚げを一つあげました。すると、Hちゃんママがお返しをしないといけないと慌て始めました。その日のHちゃんのお弁当は、かなり大きいホットドッグ。それを一つまるごと娘にくれたのです。  

 もちろん私も娘も断りましたが、おそらくHちゃんママも人見知り。私に気遣ってか
 「どうぞどうぞ」と譲りません。そして私も娘もそこまで親しくはないHちゃんママに強く断ることができなくて、結局娘はホットドッグをもらってしまいました。  

 小食の娘には大きすぎるホットドッグで、途中から私も手伝いましたが、おなかいっぱいになってしまった娘は、私が用意したから揚げをひとつも食べられない状態になってしまいました。
 娘はしょんぼりしているし、朝から揚げたから揚げを食べてもらえなかった私もしょんぼりです。  

午後の競技で思わぬ悲劇が襲う!

 さらに緊張のせいかおなかまで痛くなった娘は、午後からの「大玉運び」にも出られなくなる、という切なすぎる結末に! 私が人見知りでなく、うまく対応できれば、こんなことにならなかったかも…。  

 そう思いながらもまだなお
 「おなか痛いなんて言ったら、ホットドッグくれたHちゃんママが気にするかも」なんて気になってしまう自分がほとほと嫌になりました。

 それ以来は毎年、人見知りしなくて済む数少ない保育園からの友だちに、一緒にお弁当を食べてもらうようお願いしています。

(ファンファン福岡一般ライター)

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