3組に1組は離婚する時代。離婚はそう珍しいことではありませんが、今後の人生に大きな影響を与えるため、決断できずに長引いてしまうことも多いかと思います。離婚を決断できなかった私が、元夫のドン引き行動のお陰ですんなりと離婚に踏み切ったエピソードをお話しします。
突然の離婚宣言
5歳年上の夫とは大学時代のバイト先で知り合い、彼からの猛アプローチの末、交際を開始しました。交際中に夫は不動産会社を立ち上げ社長に就任。その後結婚しました。
結婚して10年が経ちましたが、一向に子宝に恵まれず不妊治療をしたいと相談すると、夫から
「好きな人ができたから別れてほしい」と一方的に別れを告げられました。
最近、夫の服の趣味が変わったなと思っていたので、浮気には驚きませんでしたし、浮気は今回が初めてではありません。前回の浮気が発覚した時は、夫は私と別れるつもりはなく、あくまで体の浮気だと主張。心から反省していたので、夫を許して夫婦関係を修復する道を選択しました。
しかし今回は、夫が「離婚する!」の一点張り。2回も裏切られたあげくに別れを告げられて絶望。
「お互い冷静に今後のことを考えるために別居しよう」と言われ、失意の中家を出ました。
夫との面会で感じた違和感
別居して2カ月後。お互いの気持ちを確認するため、夫と話し合いをすることになりました。やり手の営業マンであった夫に丸め込まれないために姉に同席をお願いしました。
2カ月ぶりに会った夫は、顔色が悪く目が充血、腫れているように見えます。
「体調でも悪いの?」と尋ねると
「え? あ、いや、コンタクトの調子がちょっと悪くて」と歯切れの悪い返事。右目を開けているのが辛いのか、何度も瞬きを繰り返しています。
いつもと違う目の様子に違和感を感じつつも、今の気持ちと今後についての話し合いを始めました。夫の主張は、2カ月前と変わらず
「離婚したい。慰謝料などの金銭的な面については、できる限り責任は取る。悪いのはすべて自分。でも彼女に対するこの気持ちはとめられないんだ!」と安っぽいドラマの主人公のように熱く語る夫。ちらっと姉を見ると「これはだめだ」と首を横に振っていました。
違和感の原因が判明
話し合いの後、夫の会社で働いているCさんに電話をしました。Cさんはいつも明るく頼りになるお姉さんのような存在です。夫の1回目の浮気が発覚したときから、私達夫婦のことを心配してくれています。
夫の主張は離婚一択だったことを報告したうえで
「夫と会った時、顔色が悪くて目も充血していて。最近夫の体調はどうですか? 普通に出社しています?」と聞いてみました。
するとCさんは
「違うの、体調が悪いわけじゃないのよ。これは〇ちゃん(私)には、言わないでと口止めされていたんだけど… 社長は2週間くらい前に右目を整形したのよ!」
あまりの衝撃に思わず絶句。もともとナルシスト気味で、二重の左目に対して一重の右目が気になると言っていましたが、まさか整形までするとは…。一回り以上年下の彼女ができて浮かれてしまっていたのでしょう。
整形手術後、サングラスをして出社してきた夫に、会社の人が
「社長どうしたんですか?」と聞いたところ
「いやー、ちょっと右目を整形して」とサングラスを外して目を見せたそうです。
「右目がパンパンに膨れ上がってて。みんな絶句しちゃったのよ〜!」とCさんは当時の様子を思い出し、笑いながら話してくれました。
気持ち悪い! 即離婚
離婚に応じよう、今すぐにでも別れたい! と思い、すぐ夫に連絡し離婚届を準備しました。最後に一度夫と面会しましたが、右目の腫れはすっかり落ち着いていました。
しかし、あきらかに不自然な二重の右目に何度も笑いそうになるのを堪えるのが大変だったことを今でも覚えています。その後すぐに離婚届を提出し、約10年の結婚生活はあっさりと幕を閉じたのでした。
30代後半になっても年下の彼女のために整形までする夫は、今後もまた若い女性を追い求め続けていくことでしょう。
それから3年後。私は価値観が合う4つ年下の男性と出会い再婚。今では2人の子どもに恵まれて幸せに暮らしています。別居中に彼女のために整形までした元夫の行動は、今ではすっかり笑い話となりました。
(ファンファン福岡公式ライター/ぴょんママ)