価値観が通用しない?! 初対面で圧の強いボスママから受けた洗礼とは

子どもが入学すると、さまざまな役員を選定することになります。積極的にやってくれる人もいるのですが、なかなか挙手する人がいない場合もあるでしょう。そんな中、力が強い人によって押し付けるような決め方で進められたらどう思いますか?

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学校の保護者の価値観は様々で難しい

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 学校関連の役決めは、それぞれ家庭の事情がある中で、みんなで検討しながら決めるのが当たり前だと思っていました。みんなの意見を聞きながら、みんなが平等になるように進められると思っていたのですが、私の場合はまったく違いました。

 そこは、私が知らない世界であり私の価値観がまったく通用しない世界。もちろん、私の考えだけが正しいとは思っていません。それでも、驚くことばかりでなかなか受け入れることができず悩むことがたくさんありました。

突然命令口調で押し付けてくるボスママ

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 2年生の保護者の役員決め。既に広報委員などは決まっており、後は学年委員長を決めるだけになっていました。PTA会議室に、あらかじめ選出されていた2クラスそれぞれ2名ずつの計4名の保護者が集まっており、私もその一人として出席していました。この中から学年委員長を決め、行事の際にこの4名が先頭に立って準備をするのです。

 議論するテーブルに着くと、他のクラスから選ばれたとても存在感があるボスママ(Aさん)の姿がありました。堂々としていて、話し声も笑い声も大きい。みんなと楽しそうに会話をしていました。私は、共通の話題もなかったので、黙って座っている状態でした。

 司会進行役のような人はなく、開始時間になると「さあ、始めましょうか」という感じで会議がスタート。すると、そのAさんが進行役でもないのに、突然私に
 「あなたが学年委員長をやってください!」と私を指名してきたのです。

 訳がわからない私は
 「どうしてですか?」と質問しました。どうして私を選んだのか、その理由が知りたかったのです。すると、怖い顔で私の言葉を遮るように言いました。
 「いいから! あなたがやって! ほら早く!」

「じゃんけん」は論外

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 私は、平等に決めるために
 「じゃんけんで決めませんか?」と提案しましたが却下されました。Aさんは
 「えー、やって! ほら! ほら! 早く! やって!」と、同じ言葉を繰り返すだけ。他のママは関わりたくないようでうつむいています。ただ黙って見ているだけなのです。

 私も子どもがお世話になっている以上、親としてやるべきことはしたいと思っていましたし、やる必要があるのだとも思っていました。しかしながら、このように理由を伝えられることなく、一方的に押し付けられると納得ができません。

 「どうしてじゃんけんで決めてはいけないのですか?」
 「えー、やだー」
 「どうして私なのですか?」
 「やって! ほら! ほら! はーやーくー!」Aさんの口調から、イラついているのが伝わってきました。Aさんを止めようとする人もいません。
 「… わかりました」

 結局、一方的に押し付けられ、一番責任が重い役を私が引き受けることになったのです。
 「やったー」と、Aさんの声が聞こえました。その表情はどこか勝ち誇った様子でした。

学校は親も学ぶ場所かもしれない

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 私は、一方的に高圧的な態度で接してくる人が苦手なので、Aさんとは距離を置いています。恐らく、ノリが悪く口下手な私のことが嫌いなのでしょう。ほかの方とは、今でも楽しそうに話しているところを目にします。

 学校は子どもが勉強する場所ですが、もしかしたら親もある種の社会勉強をする場なのかもしれません。いろいろな考え方を持つ人がいることを知る場所。そして、この場所に足を踏み入れる時こそ、「話し方」や「伝え方」のスキルが必要になってくるのかもしれません。私は、もっとコミュニケーション能力を付けておくべきでした。

 理不尽に悲しみながら引き受けた役でしたが、今では良い経験になったと思っています。心の底から楽しいとは思えませんでしたが、たしかにやりがいがありました。しかし、あのような一方的な決め方はするべきではないと思います。この先また同じようなことが起こったら、絶対に自分の意見を言うと決めています。

(ファンファン福岡公式ライター/てるてる)

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