主婦歴5年目にして、おせち作りに初挑戦した私のエピソードを紹介します。私の料理の腕前は「料理は好きだけれど得意ではない」という程度です。そんな私が、おせち作りに挑戦して大変だったこと、意外と簡単だと感じたことなどを紹介します。
まずは張り切って栗の甘露煮に挑むが…
最初は栗きんとんに取りかかります。まずは鬼皮と薄皮を包丁で取り除かなければなりません。1時間近くかかり、この時点で心が折れそうでした。 「栗の甘露煮、スーパーで買っておけば良かった…」心底そう思いました。 ぐったりしつつ、栗を鍋で甘く煮ます。本来は、甘く煮たさつまいもと栗を混ぜ合わせるのですが、余力がなかったので甘露煮を作って終了しました…。
予想以上に時間がかかったのは黒豆
黒豆は、夫も娘も大好物。一晩水につけ、やわらかくしておいた黒豆を、びっくりするほど大量の砂糖と共に加熱します。 やわらかくなるまで煮るだけなのですが、火が弱すぎたのか、予想外に時間がかかりました。放っておくだけではありますが、コンロを1つ占領してしまうのも困ります。結局5時間以上かかり、出来上がったのは夜中になってしまいました。
1番簡単なのは田作り、豪華なエビの煮物も意外と簡単
田作りの作り方は簡単です。まず、ごまめをフライパンで炒り、カリカリになったら取り出します。次に、しょうゆや砂糖などをフライパンで熱し、ごまめを戻し入れてタレを絡めたら完成です。 一番不安だったのはエビの煮物です。頭がついたエビなんて、料理したことがありません。 ですが、ネットのレシピを見ながらやってみると、意外と簡単だったのです。洗って背ワタを取ったエビを、調味料と一緒に煮るだけでした。エビは存在感もあり、見た目も華やかな一品になりました。
作るのが1番楽しかったのは伊達巻き!
伊達巻き作りで衝撃的だったのは、材料にはんぺんを使うことです。白いはんぺんをビニール袋に入れ、手で揉んですりつぶし、溶き卵と混ぜます。こうすることで、ふわふわの食感になるのです。 卵焼き器に一気に流し込み、焼き上がったら火から下ろし、まきすで巻きます。まきすとは、太巻き寿司を作る時に使う料理道具です。冷ましてから包丁で切ってみると感動…! 市販品にも見劣りしない、きれいな伊達巻きが完成しました。
煮物の味付けはひと工夫して大成功
タケノコ・こんにゃく・ごぼうの煮物は、しょうゆと砂糖で味付けしたものと、れんこん・にんじん・しいたけの煮物は、ひと工夫してオイスターソースで味付けしたものを2種類作りました。 おせちの味付けは、ほとんどがしょうゆと砂糖です。「夫も娘も、食べ飽きてしまうのでは…」と悩んだ末に、オイスターソースを使ってみたのです。これが目新しかったのか、意外と家族に好評でした。
おせちが完成した時、私は達成感に満ちていました。 でもそれ以上にうれしかったのは、普段の料理はめったに褒めない家族が「おいしい」と言って喜んで食べてくれたことです。その言葉を思い出すたび、ほっこりした気分になるいい思い出です。 (ファンファン福岡公式ライター/南ゆりえ)