ドキドキの初登校! どこまでついて行っていいの?

 子どもの成長は、どんなにささいなことでもうれしいものです。これが入園・入学など特別な年ならば、なおのこと。けれど1人目の子どもの時は、本人だけでなく親も初めてで不安なことだらけです。息子の入学時は「1人で学校まで行けるのかしら」というのが最大の心配事でした。

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「とにかく1人はイヤ! 学校までついてきて」と言う息子

出典:写真AC

 息子が通う小学校は集団登校がなく、各自で通学ルートを決めるようになっています。同じ道を通る知り合いもなく、息子は1人で学校まで行かなくてはなりませんでした。  小学校までは子どもの足で20分ほどの距離です。初めて1人で歩かせるには、遠い距離のように感じました。息子が全く気にすることなく「1人で行ってくる!」と言えたなら、信じて送り出せたと思いますが、わが家の息子は「1人で行くのはイヤ!」と譲りません。  とにかく不安を解消させなければと思い、登校の予行演習をしたのですが、これがかえって事態を悪化させてしまいました。  まず、失敗したのが通学ルートの設定です。ルートは小学校側から大まかに区分けされており、詳細は各家庭で自由に設定するのですが、どこを通れば正解なのか分かりません。「安全」を取るか「距離」の近さを取るか迷った結果、「安全」に思える遠回りの道を選びました。  あまりやる気がない様子の息子を連れて、ルートを歩きだしたのですが、ここで道を間違えるという大失敗。今までほとんど通ることのなかった入り組んだ住宅街は、まるで迷路のようです。    私も混乱して「この道で合っているの? あれ、こっちかな?」とウロウロ。さらに、思った以上に上り坂がきつかったり、車が近くを走ったりと、小学校に着いた頃には親子共々疲れきってしまいました。  こうして予習にもならない予習を終えたのですが、息子はやる気がない上に不安まで募らせ、「絶対学校まで一緒に来て!」とイヤイヤ心を強める結果になってしまったのでした。

付き添い登校をしながら、徐々に不安を克服!

出典:写真AC

 その後、ルートを見直して再挑戦したものの、慎重派の息子は「もう絶対に1人では行かない」と固く決心してしまったようです。しかし、息子の下には当時幼稚園に入園したばかりの3歳の娘と1歳の娘がいたため、毎日一緒に登校するような余裕はありませんでした。  親の希望とは裏腹に、1人で登校する決意ができないまま、ついに迎えた初登校の日。私は「大丈夫、1人で行けるよ!」と息子を勇気づけたのですが、不安なのは親も一緒です。  息子の不安そうな顔を見ていると、「やっぱり付き添ったほうがいいのでは…」と思えてきます。迷った結果、下の子ども2人を連れて学校の前まで一緒に行くことにしました。  その後、やはり下の子のお弁当や幼稚園の準備が大変になり、徐々について行く距離を短くしていきました。毎朝「もうちょっとあっちまで…」と寂しげな表情で何度も振り返っていた息子ですが、そのうち同じルートを通る友達を見つけて、一緒に登校するようになると、私の出番は少なくなりました。  心配しなくても、子どもは自分で自分の世界を作っていくんだなと、入学から1年たった今なら思えます。結局一緒に登校したのは、最初の2、3週間だけでした。  「ここまでするのは過保護かも」「ついて行かないとかわいそうかな」と思い悩んだ息子の登校でしたが、もう「ついて来て!」とお願いされなくなり、一緒に登校する機会もありません。付き添って見送った初登校も、今ではいい思い出です。 (ファンファン福岡公式ライター/si-bel)

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